distant prayer ーR&Bー
映画 【オネアミスの翼】 創作【シロツグのテーマ…リクイニとの距離】 窓の外 名前のない空 古びたガラス越しに 少しだけ歪んで見える ぬるいコーヒーを飲みながら 僕はどうでもいい顔で座っている でもほんとは ずっと前から知っていた あの遠さは ただの距離じゃない 意味もなく 名前だけ乗せた計画 期待もされずに 静かに錆びていく夢 ここじゃないどこかへ 行けるならそれでよかった あの人は まっすぐな目で空を見ていた 迷いのない声で 同じ言葉を繰り返していた 「神は遠くにあるものじゃない」 そんなふうに 静かに言った気がする 空の向こうにあるものを 祈るんじゃなくて そこへ触れようとしていた 細い指で 遠くを指し示すみたいに 僕の知らない場所を 信じている顔をしていた 僕はうまく笑えずに ただ少し目を逸らした その言葉だけが やけに透明なまま残った カウントダウン 世界が少しずつ削れていく 余計な音も くだらない言い訳も 最後に残るのが 希望だとしたら それはきっと 遠すぎる場所にある でももし 宇宙の静けさの中で 神の気配に触れるなら それはきっと 誰かに与えられるものじゃなく 自分で確かめにいくものだ 届かなくてもいい 見えているなら 僕はただ その方向へ進めばいい 重力がほどけていく 街も 国も 名前も ゆっくり意味を失っていく その代わりに 言葉にならない何かが残る たぶんそれを 人は希望と呼ぶ 手に入らないからこそ 消えないものとして 遠くにあるから まだ続いていく 僕は今 ようやく少しだけ それを信じてみようと思う
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