「表現力がない!?」
その言葉は、俺の頭の中で何度も、反響して離れなかった。
昔から、赤羽リスペクトで銀の盾をもらうことが目標だった。
毎日自分の命を蝕む死神─“REAPER”と向き合っていた。
全ては、視聴者の心を揺れ動かし、自分の作品が人間の世界を超え、空気を乗って、長野の地に山に生きる動物ですら、言葉を交わさなくても通じ合う、そんな存在となるためだった。
でも、ある時、山から降りてきた、耳のない女の人獣に駅で話しかけられた時、その夢は崩れ去った。
「表現力がない」
それは、私がこの世界で生きていくことはもはや不可能だという、最後通告に等しかった。