繭
廃墟の裏道 逃げ水に惑う孤児の影が戯れた午後
市営団地の欄干にとまる妖精は羽に光を受けた
成すことはなく 言葉すらなく
熱い風が胸元をあやす
透明なベールにくるまれて夢を観ること
それが全てで許された繭の中
沿線の道 走り去るカブが蜃気楼の中二つに割れた
市営団地の欄干にとまる妖精は風に遊ばれ揺れた
成す術はなく 言葉を持たず
水溜りを車輪が壊す
遠ざかるほどに振り返り夢を見ること
それは無力に生かされた繭の中
お祭りの道 打ち水と遊ぶ孤児の肩が光を受けた
市営団地の欄干にとまる妖精は羽を残して消えた
泣くことはなく 言葉でもなく
熱い風に胸元を明かす
透明なベールにくるまれて夢を観ること
それが全てで許された繭の中
透明なベールにくるまれて夢を観ること
それが全てで許された繭の中
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